10月のカレンダーに、「ひとりの入り口」というイベントを載せた。「作文の入り口」の参加者の方から、「どんなイベントなのですか」という問い合わせをいただいた。その時点では、ほとんど内容については考えていなかった。質問に答えるかたちで、うっすらとした予感のようなものが少しだけ、はっきりしてきたようにも思った。なんて、呑気なことを言っている場合ではない。開催は、今度の日曜日じゃないですか!
なので、そのメール文面をこちらに転用しつつ、もう少し「ひとりの入り口」について考えてみましょう。
ほんの入り口の棚に並んだ背表紙を眺めながら、「ひとり」という単語が目にとまりまして。そういえば、読書という行為はひとりで行うものですな、一人旅、とか、そういうのも好もしいイメージだ。「ひとり」というのをキーワードにして、何かできないかしら。そうして、また、「孤独」とか「孤立」みたいな、ネガティブなイメージにも思いが及ぶ。お得意の、感傷的なアレ。なんとなく、そういう「ひとり」という言葉にまつわるあれこれを問わず語りに喋り散らかす、というのは、どうだろうか。ひとりを楽しむ本、ひとりを抜け出すための本について。ひとりじゃない、とはどういう状態か。ひとり芝居、っていうのもあったね。それ、面白いかしら、どうかしら。
ここのところ、「参加型イベント」をやり続けているように感じていて、それが少し、気になっていた。参加者のかたの言葉を、ある意味で「無理に聞き出している」状況にもなっている。もちろん、それが参加者のかたにとって喜びであって欲しくてそういうスタイルを選んでいるわけではあるが、「聞いているだけでOK」みたいなのもやりたいな、という思いも、出てきていた。大学生の時、講義を聞きながらノートに自分勝手な連想を書き綴っている時間がとても好きだったのですね、わたしってば。だから、今回のも、服部の実にならない話をBGMにしながら、参加者の皆さんが、「その場であれこれ連想しながら、ひとりのリラックスタイムを楽しむ時間」を持てるような、そんな会になったらどうでしょう、いいんじゃないかな。
ほんの入り口の店主服部が、「ひとり」ということをテーマに、あれやこれやしゃべります。それを聞きながら、参加者の皆さんは、メモを取ったり、連想したり、ぼんやりしたりしながら、それぞれにとっての「ひとり」に思いを馳せて、「ひとりの時間」を楽しみます。空間的には、ひとりじゃない。安心して、「ひとり」になれる。そのあとで、もしかしたら、ひとりのままで誰かと一緒にいることができるようになるかもしれません。
ひとりの入り口
日時:10月8日(日)18:00〜20:00
場所:ほんの入り口、奥の部屋
持ち物:不要
参加費:500円
お申し込み・お問合せ:hon.iriguchi@gmail.com
終了いたしました
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