永井玲衣さんの『水中の哲学者たち』は、知ってはいたが手に取ったことはなかった。立て続けに何人もの人からおすすめされたのは、今年に入ってからではなかったか。2021年秋の刊行から2年以上も経っているのに、この熱量。遅ればせながら店頭分を手配して、早く読みたかったので自分の分は駅前の本屋さんで購入した。
読んでいて思い出したのだが、ここに収録されている文章のうちいくつかを晶文社のサイト、「晶文社スプラップブック」で読んだことがあった。その中の「待つ」というのはとりわけ印象に残っていて、私はそれを店先に出した椅子に座って、午前中の暖かい陽だまりの中で再読した。ああ、この一編だけをくりかえし、くりかえし読んで語り合う会もいいなぁ。
今回は、そんな店主の白昼夢とは関係なく、永井玲衣さんをお招きして哲学対話の入り口をひらきます。永井さんからは、「手のひらサイズの問いをたてて、きき合いながら、おずおずとでも語り出してみる場」という感じで哲学対話ができたらとおっしゃってもらっています。
もう少しで読み終わってしまうのが惜しい。本を読んだ方も、読んでいない方も、考えたりおしゃべりしたりするのを楽しみにきてください。
哲学対話の入り口
3月1日(金)18:30〜20:30
参加費:2,000円
お問い合わせ・お申し込み:hon.iriguchi@gmail.com
(満席になりました)
永井 玲衣(ながい れい)
哲学者/哲学研究者
学校・企業・寺社・美術館・自治体などで、人びとと考えあう場である哲学対話を幅広く行っている。Gotch主催のムーブメント「D2021」などでも活動。著書に『水中の哲学者たち』(晶文社)。連載に「世界の適切な保存」(群像)「ねそべるてつがく」(OHTABOOKSTAND)「これがそうなのか」(小説すばる)「問いでつながる」(Re:ron)など。詩と植物園と念入りな散歩が好き。
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