読書会『ジャーニー・オブ・ホープ』(2025年8月2日開催)


 当店でたびたび著作や映画について取り上げている坂上香さんの著作、『ジャーニー・オブ・ホープ』の読書会をひらきます。企画してくださったのは、当店でいくつものイベントをひらいたり参加してくださっている、まなさんと宇戸谷航輔さんのお二人です。
 今回は、ゆっくりと内容について話し合える会にしたい、ということで参加人数をグッと絞っての開催となります。加害者・被害者の対立、死刑制度の是非などについて関心のある方はもちろん、なんとなく気になったから、という方からのお申し込みも、お待ちしております。
 以下、まなさんと宇戸谷さんのメッセージもご覧ください。

 入り口さん友達である宇戸谷さんと、今回取り上げる本の著者、坂上香さんが監督を務める映画「プリズン・サークル」を見に行き、あまりに感情を動かされ、自分のこころが進みたい方向を思い知らされました。「人々の、誰かの生きづらさを、私は無視して生きていたくはない」という思いがあふれ出したからです。
 映画上映後の館内売店で、宇戸谷さんが「この本、おすすめですよ」と薦めてくださったのが「ジャーニー・オブ・ホープ」でした。
 被害者/加害者、その周りにいる人々という一見相反する立場の両者が空間をともにすることができるという事実に強く衝撃を受けたとともに、彼ら彼女らの心の動きを坂上さんのレンズを通して詳細に知ることができ、本当にこんなことが実現可能なんだと実感しました。「ジャーニー」の実践をほかのフィールドでも行うことができたら、もっとひとがひとを互いに気にかけあえる社会になるのではないかと思いました。
 死刑制度、法律で裁かれた人々の処遇、被害者、加害者の家族、その周囲の方に対する支援について、私の中で明確な意見は持てていません。それでも、揺れ動くこころを携えて、自分自身のまま、思い悩むことをひとと話そうとしてみることが大切なんだと、この本に出会って改めて強く思いました。そんな場が自分が欲しくて、宇戸谷さんにお声がけいただき、ともに場を開くことに決めました。
 この本を読んでこころに残っていること、いつか私たち自身も置かれるかもしれない立場の話をしてみる時間を、場をともにしてくださる方と共有できたらうれしいです。

〜まな〜

 「おれを憎むがいい。だがおまえの憎しみなど、おれが自分を見つめる気持ちとは比べようがない」
メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』からの引用、主要登場人物の一人である「怪物」のセリフです。

 外見に対する偏見や謂れのない暴言、そして伴侶を奪われた苦しみの果てに、「怪物」は自らを創り出したフランケシュタインへの復讐を誓い、それを遂げた後に上記の言葉を放ちます。

 私にとっては小説『フランケシュタイン』を象徴する言葉であり、触法者・加害者の支援というものを考えるときにいつも意識している言葉です。

 『ジャーニー・オブ・ホープ』の帯にある言葉、「もう、誰も殺さないで」は「怪物」の言葉と共鳴するものでした。

 死刑制度の是非、被害者支援の不備、加害者支援の必要性、社会活動の意義……そういった具体的な事柄だけでなく、誰か(そこには当然自分を含む)を怨んで憎みながら生きる命があること、その命に私たちはどのように相対できるのか、そういった抽象的なことを、円を囲って考え話し合いたいと思います。独りでは辛いので。

〜宇戸谷航輔〜

  読書会『ジャーニー・オブ・ホープ』
  日時:8月2日(土)  17〜18時半(90分)
  参加費:2,000円
  定員:3名
  課題本:坂上香『ジャーニー・オブ・ホープ』(岩波現代文庫)
  申し込み・お問い合わせ:hon.iriguchi@gmail.com

(満席になりました)

まな
奈良よりの京都育ち、西宮在住の20代。新卒2年で心身の調子を崩し退職した後、スローペースで生きています。ゆっくりとシャカイにでつつ、どうすれば人々が互いを思い合い、ときに連帯してよのなかに対する違和感を表現できるのか、考えています。
「みなも」という屋号を携えてポッドキャストをしたり、つどい場、読書会を開いたりしています。

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宇戸谷 航輔 (うとたに こうすけ)

兵庫で生まれ育ち、大学は尾道へ、その後色々あって奈良に流れ着いた人。本を読んで暮らしている。


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