私自身も、高校3年生の頃に友人たちと「演劇ごっこ」的に始めたのが演劇の入り口でした。それは「高校演劇」とは呼べない、赤面もののアレでしたが、30年近く前の熱気のようなものは、今なおこの手の内に残っている気もしています。
今回のワークショップでは兵庫県の高校演劇の台本、それも高校生が書いたものを参加者の皆さんと読み合わせします。淡路島ブックマーケットを主催するASOBU KAPPANの鈴木さんは、兵庫県の高校演劇創作脚本集を刊行して高校演劇の面白さを発信してらっしゃいます。以前にブックイベントでご挨拶した時に私が元々演劇をやっていたと言ったのを、覚えていてくださったのでしょう。高校演劇への「ほんの入り口」を開くため、ブックイベントにも関わらず「演劇枠」でのご依頼をいただきました。嬉しい、嬉しい。
「セリフの入り口」という戯曲音読イベントを毎月2回開催しているほんの入り口が、淡路島でも小さな入り口をひらきたい。自分の中から出てきたわけではない「セリフ」を口にすることで得られる不思議な体感、演劇の妙。ただ台本をたどっていくだけでも、その面白さを味わえます。演劇をやったことのない人も、お気軽にご参加ください。
< 当日の流れ >
まずは、自己紹介。淡路島にて、そのメンバーでテーブルを囲むことなど今後も起こることはないでしょう。一期一会の甘さ苦さを確かめながら、ゆっくりチェックインしてください。人数が多ければチーム分けもしておきましょう。
準備ができたら、いきなり戯曲の世界に突撃しましょう。演劇の稽古でも、新しい台本が配られて読み合わせをするときは皆、初見。初めての劇世界に全員でワクワクしながら踏み入る新鮮な気持ちは、何度やっても楽しいものです。配役された人物の「なか」から感じる世界を存分に味わってください。
作品を通しで読み終えたら、別の役も読んでみましょう。一度、体感した劇世界は、馴染みの公園のようなもの。気に入った遊具で繰り返し遊ぶように、短いシーンの別な輝きがいくつも立ち上がるのを目撃しましょう。さっき自分がやった役を外から眺めることも、さっき自分がやった役に話しかけてみるのも、現実世界ではなかなか体感できない不思議な心地よさを覚えます。
あっという間に終わりの時間が来ると思います。よく分からない妙な手応えを一言ずつ、ことばにしてもらっておしまいです。引き続き、淡路島ブックマーケットという劇空間をお楽しみください。
高校演劇の入り口(淡路島ブックマーケットにて)
日時:5月18日(日)12時半〜14時
会場:S BRICK(兵庫県洲本市塩屋1丁目1-8)
参加費:1,500円
お申し込み:https://awajishimabookmarket.asobu.cloud/booking/hon-1



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