パレスチナが入り口(2025年3月23日開催)


 パレスチナ、と書きかけて、あまりにも自分が無知であることを思い知ります。けれど、ここは「ほんの入り口」と看板を掲げた場所。私が無知を恥じて口を閉ざしてしまったら、この問題について考える入り口がひとつ失われることになります。ただでさえ、少ない入り口が!

 小泉さよさんのSAVE GAZA、FREE PALESTINE缶バッジの販売や、藤岡拓太郎さんのパレスチナ連帯カード販売、もちろん関連書籍の仕入れ・販売などもしておりますが、私自身がこの問題について考える時間は圧倒的に少ないと、今、こうして文章を綴りながら胸を冷やしております。

 今回、宇戸谷航輔さんからのお声がけもあり、当店にて「パレスチナ問題についておしゃべりする機会」を設けることにいたしました。自分一人では考える時間さえ取れない私自身が、せめて誰かと言葉を交わす時間だけでも彼の地について考えたい。そして、この機会を入り口にして日々の生活の中で後回しにしてしまっている大事なことについて考える習慣へと歩み寄ってゆきたい。

 短い時間ではありますが、皆さまの考えるきっかけになれば幸いです。

 私は岡真理氏の著作『アラブ、祈りとしての文学』を2019年に読んだことがきっかけでガザ及びパレスチナのことを知り、それ以来パレスチナの情勢や情報、知識を自分なりに追いかけてきました。そんな中2023年10月7日に、ハマスからイスラエルへの攻撃と、こちらへの反撃としてイスラエルによるガザでの大量虐殺が発生します。
 発生当時の私の心境を正確に思い出すことはもうできませんが、正直に言って「いつも通り」のイスラエルによる蛮行であり、これまた「いつも通り」にSNSでは「どっちもどっち」「テロリストから攻撃に反撃は当然」「中東は宗教上の理由で争っているのだから平和なんて来ない」といった消費をされるのだろうと考えていた記憶があります。結論として、前者の認識は悪い意味で覆され、後者の予想は悪い意味で予想通りとなっています。
 その後これまでの間、勉強会で、デモ活動で、イベントで、そしてパレスチナと直接は関係のない場所で、パレスチナについて誰かとお喋りする機会を継続的にいただいてきました。それでもまだ私には抱えきれない、耐え難い思いがあります。
 どうか皆さんと、パレスチナにまつわる全て、ガザに関する全て、そのどうしようもなさを吐き出せ合えたらと思います。

〜宇戸谷航輔〜

   パレスチナが入り口
   3月23日(日)18時〜19時ころ
   参加費:500円(全額JVCへ寄付します)

   お申し込み・お問合せ:hon.iriguchi@gmail.com

宇戸谷 航輔 (うとたに こうすけ)

兵庫で生まれ育ち、大学は尾道へ、その後色々あって奈良に流れ着いた人。本を読んで暮らしている。


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