今年1月に創元社から刊行された『みんなの校正教室』の著者、大西寿男さんがほんの入り口にやってくる! 校正のプロに「入り口」をご案内いただける機会をいただき、大変うれしいです。
店主が書き散らかしているイベント案内文と違って、当店に並んでいる書籍に書かれている文章の多くは、プロの校正の方々の手を経由して、その「品質」が保証されています。
言葉を扱うテクニックだけでなく、それを支える魂のあり方も学びたい。そんな静かで熱い入り口になりますように。
出版記念イベント
みんなの校正教室へようこそ
──言葉が安心していられるために
言葉がなかなか伝わらない。
こじれたり、へんに受けとめられたりする。相手の言葉でひどく傷ついたり、自分の言葉で相手を傷つけることもある。
いま、言葉のコミュニケーションが難しい、安心して話したり書いたりできない、という声をよく聞きます。
だからこそ、言葉が通じたとき、ちゃんと受けとめられたとき、とても幸せを感じたり、満たされたりしますよね。
校正は、文字情報の品質保証。 言葉が相手に届く前に、これでOKか、ちゃんと伝わるかを確かめる、必須のプロセスです。
校正者は、校正刷(ゲラ)を何度も読んで、辞書や資料にあたって調べ、そうしていろいろな確認や疑問点をゲラに書きこんでいきます。
でもそれは、まちがいを見つけて揚げ足を取ったり、非難したり、馬鹿にするためではありません。 目の前のこの言葉が生きるには、どうあればいいのか。校正者はいつもそんなふうに考えています。
そこには、言葉や文字と付き合う、いろいろな智恵や工夫があります。情報があふれ、言葉を安心して使うことが難しくなっているいま、校正の智恵とスキルは、きっと私たちの暮らしに役に立つ。
今回は、かんたんなワークショップを通して、みなさんに、そんな「生きる智恵としての校正」を体験していただけたらと思います。
初めての方も、経験者の方も、ご参加をお待ちしています。
大⻄寿男
みんなの校正教室へようこそ
──言葉が安心していられるために
日時:3月20日(木祝)10時半〜12時
参加費:2,000円
持ち物(なくても可):筆記具(赤ペンがあれば)、国語辞典(電子辞書・アプリ・web辞書でも可)
お問い合わせ・お申し込み:hon.iriguchi@gmail.com
(満席となりました。現在、キャンセル待ちにて受付中です)




大⻄寿男 (おおにし・としお)
1962 年、兵庫県神戶市生まれ。岡山大学で考古学を学ぶ。
1988 年より校正者として、河出書房新社、集英社、岩波書店などで文芸書、実用書から専門書まで多くの本の校正にたずさわる。とともに、一人出版社「ぼっと舎」を開設、自由な本づくりに取り組んできた。
2023 年、その仕事ぶりが NHK 総合テレビ「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられ反響を呼ぶ。
セミナーやトークイベントで、校正の技術のみならず心がまえを伝える。“ことばの寺子屋”「かえるの学校」共同主宰。
著書『みんなの校正教室』『校正のこころ』(創元社)、『校正のレッスン』(出版メディアパル)、『セルフパブリッシングのための校正術』(日本独立作家同盟)など。
〈ウェブサイト〉ぼっと舎:https://www.bot-sha.com/
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